建築設計事務所で建築士として働いている”アラフィフりすこ”です。
日頃、住まいについてご相談をお受けしています。
実家をどうするか問題も話題になります。
まだまだ馴染みの薄い「リバースモーゲージ」ですが、関心のある方は増えています。
この記事では初心者の方に向けて利用条件を中心にご紹介していきますのでお役に立てれば幸いです。
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目次
リバースモーゲージ
リバースモーゲージって何?
ざっくりいうと。。
自宅(持ち家)を担保にして、そこに住み続けながら老後の資金を借りるシニア層向けの「ローン」の一種です。
大きな特徴は、通常の自宅を担保にしたローンなら、元本と利子を毎月返済していきます。
担保である自宅を手放すのは、元本と利子の両方の返済ができなくなった時です。
ところがリバースモーゲージの場合は、借入期間中は利子のみを返済します。
元本の返済は契約者が死亡後に自宅を売却して一括で行うことを前提としています。
生前は利子のみの返済でいいのです。
つまり、融資をうけた資金でゆとりある生活を自宅で続けて、自身が亡くなった後に、遺族(子ども)などが手続きをして自宅を売却し、その代金で一括返済するという事です。
融資額は住宅に応じて決まりますが、一括で受け取る場合と年金のように毎月受け取る場合があります。
ご自身が生きている間は利子の返済しかありませんから、年金収入があまり望めない場合などは頼りになります。
死後に家を売却して一括返済するという仕組みなので、自宅にそのまま住み続けることができること。
(持ち家)があっても、定年後も家のローンが残っていたり、年金が少なく老後の生活資金が足りない場合には魅力的です。
推定相続人全員(子供など)の同意が必要になります。
もし、相続人である子どもが拒否する場合などは利用できません。将来の相続のことも考えて慎重に対応する必要があります。
リバースモーゲージの金利は基本的に変動金利の場合が多いので、金利が上昇すると返済額が思ったより増える可能性もあります。
いつからあるの?
一部の自治体が始めた、持ち家を担保にした低所得者向けへの融資制度は1980年代からありましたが、借り入れ条件の厳しさなどから広まりませんでした。
ここ最近は、寿命が伸びる事で老後資金に不安を感じる多くの人から関心が高まり、再度大きく注目されています。
どこが扱っているの
みずほ銀行・三菱東京UFJ銀行・三井住友銀行の3大メガバンクを始めとして地方銀行でも取り扱いが増えています。
。。。。と老後資金に関心があるアラフィフにとっては、ちょっと興味がわいてくる「リバースモーゲージ」ですが、その利用条件はどうでしょうか?
ちょっとみていきましょう。
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リバースモーゲージの利用条件
申し込みが可能になる年齢と上限年齢
申し込みスタートは60歳からが52%。
55歳からが32%とリバースモーゲージの多くは55歳〜60歳の間で申し込み出来ます。
申し込みができる上限の年齢(金融機関によっては融資ができる期間)は80歳までが50%。75歳までが15%です。
資金使途(借りたお金の使い道)
銀行によって自由型と限定型があります。
資金用途が「自由型」な金融機関は70%。
「自由型」であれば、生活資金に限らず旅行費用やリフォーム資金などに使うことも可能です。老人ホームなどの入居金にあてることも出来ます。
「限定型」は住宅の改修費用や老人ホームへの入居金など支出が大きく発生するものを対象にしている事が多いです。
「限定型」は「自由型」に比べ、金利は低めになっているようです。
担保条件
担保条件を戸建(土地・建物)のみとしている金融機関は80%です。
まだまだマンションを担保対象にしている金融機関は少ない状況です。
ただ、2014年まではほとんどの金融機関がマンションを担保対象外にしていました。
このことから今後需要が伸びることで、担保条件も変わってくると思います。
ただし、マンションを担保対象にする場合は、首都圏及び地方都市に限られるなど制限がありますので、金融機関ごとの条件を詳しく確認する必要があります。
担保物件の評価額
ご自宅の資産評価額が一定の基準以上の場合に限ります。
評価方法などは各金融機関により違いがあります。(銀行独自の評価方法があったり路線価格だったり)
例えばみずほ銀行の場合は、みずほ銀行所定の方法による評価で、土地の評価額が2,000万円以上となっています。
その他の条件
金融機関により、それぞれ各自の条件を設けている事があります。
1)自宅に住んでいるのは夫婦のみ。あるいはひとり暮らし
2)戸籍謄本により法定相続人が確定できること
3)保証会社の保証を受けられること
などの条件です。
これについては、1)と2)は将来自宅売却をして借り入れ金を返済するシステムなので、その際のトラブル防止のためです。
3)については、ある一定の資産と収入がある方でなければ、月々の利払いが難しいという事です。
注意点
リバースモーゲージの担保対象になるのは「自宅」です。
この自宅とは住民票が置いてあるという事です。
普段住んでいない別荘ではリバースモーゲージの対象になりません。
慌てて住民票を移動させたりでも可能かどうかは金融機関の判断になりますから詳しい情報を確認しましょう。
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まとめ
【リバースモーゲージの利用条件】
申し込み可能年齢
申し込みが可能な年齢は55歳〜60歳から80歳が多い
資金使途(借りたお金の使い道)
銀行によって自由型と限定型があり、資金用途が「自由型」な金融機関は70%。
担保条件
戸建(土地・建物)のみとしている金融機関は80%ですが近年マンションも対象にする銀行も増えている。
担保物件の評価額
ご自宅の資産評価額が一定の基準以上の場合に限ります。
その他の条件
自宅に住んでいるのは夫婦のみ、一定の資産と収入がある方など金融機関によって様々な条件がある。
注意点
担保にできるのは自宅のみ。別荘は対象外。
以上おもな条件をご紹介しましたが、金融機関よって違いがありますので、まずは、お住まいの地域で利用できるリバースモーゲージを扱う金融機関を探して詳しい条件を確認してみて下さい。
私の意見としては、これだけの条件をクリアできる方(特に一定の資産と収入がある)ならば、まずは他の方法で老後資金を考えた方が良いかと思います。
その上で、これからの老後資金についてシュミレーションして、配偶者や相続人(子どもなど)と話し合って検討なさってみる事をお薦めします。
お役に立てれば幸いです。
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リバースモーゲージのリスクや問題点はコチラ
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