こんにちは。
建築士、インテリアコーディネーターのダブルライセンスで日々頑張る”アラフィフりすこ”です。
私はその他に、住環境福祉コーディネーターとキッチンスペシャリストを持っていて、現在はファイナンシャルプランナーの資格取得を考えています。
いわゆる資格マニアとは違い、やりたい仕事を続けていくうちに資格が増えていきました。
結果、順調に仕事の範囲も広がり、順調に歩んでいます。
これから”ダブルライセンス取得”を考えている方のために、資格マニアにならないためのダブルライセンスのメリットとデメリット、独立開業の場合の成功する考え方、さらにダブルライセンスに相性のいい資格(女性向き多め!)の組み合わせをご紹介。
また、筆者自身が独立後にどうやって仕事を獲得し、ダブルライセンスを持つようになったかの体験談も合わせてご案内します!
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ダブルライセンスの注意点
ダブルライセンスとは、文字通り複数の資格を持つことです。
例えば行政書士の方が社会保険労務士の資格をもち、業務の幅を広げる場合などが代表的な例です。
ダブルライセンスは複数の資格を持ち、知識や信用が増えて、営業力も強くなり良い事づくめのようなイメージがありますが、
デメリットはないのでしょうか?
また、資格学校などでは盛んに薦められますが、実際にはそれによって成功している場合と、そうではない場合が見受けられます。
その違いは何でしょうか?
詳しくみていきましょう。
ダブルライセンスのメリット、デメリット
ダブルライセンスのメリット
ダブルライセンスのほうがメリットがあるのは当然です。
ひとつの資格では手が出せない、広い範囲の業務を引き受けられますので、顧客からの要望をまとめて自分一人で対応できます。
顧客目線で考えると、いわゆる「ワンストップサービス」が提供できるわけです。
例えば、農地の売買の際に、宅地建物取引士だけでは、必要な農地転用や開発許可申請の手続き書類作成を外部に委託しなければならないですが、同時に行政書士の資格をもてば合わせて引き受けられます。
筆者の場合でいうと、建築士とインテリアコーディネーターという2つの資格を持っているので、住宅を建てる際の確認申請書作成という固い部分から、インテリアのカラーコーディネートという柔らかい部分まで担当できることで、業務の幅が広がります。
顧客からの信頼度も高まり「インテリアのわかる建築士」という自分自身のブランディングにもつながります。
ダブルライセンスのデメリット
当たり前ですが、資格を新たに取るためには、それなりの「学習時間・費用」がかかります。
まずは時間ですが・・・
ネットで調べてみましたが、試験勉強に必要な時間は、行政書士で平均500時間、社労士は1000時間、宅建で250時間と紹介されています。
もちろん、既に関連資格を持っていたり、関りのある仕事を日常的にしているならもっと短くて大丈夫な気もしますが、それほど簡単とは思えません。
そして、実際に資格を業務に活かすには資格試験とは比べ物にならないほど、実務的な知識が必要になります。そして常にその情報は最新に保っておかないといけません。
資格によっては定期的な講習会に出かけたり、更新プログラムの履修が必須になります。学生ならともかく、仕事で忙しいとこれが結構な負担です。
怠けているとすぐに”使えないやつ”になってしまいますから、ずっと学びつづける時間をついやす覚悟が必要です。
資格だけ取ってしまえば、後は大丈夫!というほど世の中は甘くないのです。
次に費用の点ですが・・・
行政書士、社労士、宅建などの資格によっては、それぞれの単位会に所属しなければなりません。つまり入会金や年会費がダブルで必要になります。
私も春になると建築士会とインテリアコーディネーター協会、両方の会費の請求書が届くと、ちょっとため息モノです。
その他にも、資格によりますが、仕業系は特に資格更新費用と称していろんな費用が発生しがちです。
これ、意外に実際になってみないとわからないことなので、ただ”なんとなく便利そう”だから、”凄いと思われそう”だから、という理由だと思わぬ出費に苦しみます。
転職では資格マニア?と思われることも
さらに、転職に有利かも?と考えている場合には、実務経験のない資格や関連性のなさすぎる資格、難易度の違う資格をいくつも持っていると、かえって資格マニアとして嫌がられる場合もあります。
もちろん、資格をたくさん取るためには効率よく勉強する必要があるので、そういった部分で「新しい知識を身につけることが上手な人」という評価を受ける場合もあるでしょう。
そういったポジティブな要素としてみてもらえるならありがたいことですが、 これからとりくむ仕事で活かせない資格ばかりもっている人材は、頭でっかちの面倒くさい人と疑われる可能性も大いにありますので、十分ご注意ください。
資格をとるのはあくまで、仕事の成功のための手段です。
資格マニアの場合は、資格を取ることが目的になってしまっています。
この手段と目的をはき違えないように、自分の人生をもう一度よく振り返って考えてみることが大事です。
ダブルライセンスで独立開業。成功する考え方
資格マニアなだけでは仕事はこない
今この記事を読まれている方の多くは、ダブルライセンスについて興味があって、もしかしたら既に何か資格をお持ちな方が多いのかもしれません。
その中で、現在会社に属している、あるいは失業中、主婦の方などで、もし、これからの独立や開業のために
「資格をひとつだけじゃ~なんだか不安だけど、たくさんもてば、きっと安定して仕事がくるはず。だからまずは資格を取って。。。。」
と思われている方がいらっしゃるなら、
「それは危険です」とお伝えしたいと思います。
確かに資格が必要な業務をこなすには、資格が必要なんですが、大切なのは「仕事がある」が大前提です。
資格だけは持っているけど実績がゼロの人のところに、仕事を依頼する人はまず、いません。
これは、持っている資格が2つでも3つでも4つでも、一緒です。
資格があれば、カタチ的には独立や開業が出来ますが、誰もこない”閑古鳥”状態では、すぐに運転資金が尽きて廃業となります。
2つ目の資格はメインの仕事が上手くいってからでも遅くない
ですから、2つ目、3つ目の資格を取ることに時間やエネルギーを使うよりも、まずは1つ目の資格でしっかり仕事を取っていくことに、力を尽くすことが大事です。
紹介してもらえるはず~。なんて期待していても世の中、そんなに甘くありません!
自分で貪欲に仕事を獲得していく!
その心意気と工夫が何より大事です。
筆者の場合をご紹介すると、最初はインテリアコーディネーターの資格で独立開業しました。
まずは、ひとつめの実績をつくるために、友人知人に声をかけまくって、「無料でお仕事をさせてもらう代わりに、その仕事内容や顔出しのお客様アンケートをPRに使ってもいい」という人を捜し出しました。
そして、その実績を情報誌やHPに載せて、次の仕事の依頼につなげる。という方法をとり徐々に実績を積み上げました。
そこで仕事の依頼の幅が増えてきて、インテリアだけでは顧客の要望に答えるには不十分、となったので、建築士の資格をとり業務の幅を広げました。
現在はHPからの問い合わせや顧客からのご紹介だけで十分な状態です。
今なら、SNSで認知度を上げることや得意分野のアピールも簡単に出来ますから、実績さえあれば上手にやればコストをほとんどかけずに集客も難しくなりません。
大事なことなので繰り返しますが。。。
「実績のある人のところにしか仕事はきません」
まずはその最初の実績を何とかして獲得して仕事につなげていき、仕事の質と量が十分になり、業務の幅を広げるために必要!となった段階で2つめ、3つめの資格取得を考える。が成功の秘訣です。
資格取得は最低条件で、結局は”自分で仕事をとれる人だけ”が生き残れるのです。
筆者の周囲でも、資格をもって独立開業した人のほぼ9割は3年ほどすると、廃業していまるのが現実です。
例え優秀な能力があったとしても、なんのアクションも起こさず、仕事の依頼をじっと待っていた場合は、見込み客に存在を知られることなく消えていきます。
つまり、ただダブルライセンスありきではなく、まずはエネルギーの全てを、自分が専門としたい分野で仕事をとることに集中してから、次に2つ目の資格取得に挑戦することをお薦めします。
資格をたくさん持つ、に逃げてない?!
そうは言っても、向上心がある証拠だし、ダブルライセンスの方が努力した証だから顧客の受けがいいんじゃないか?
そう思いがちですが、多くの場合、ひとつの資格で勝負していくのが怖くて、その恐怖から逃れるために、ダブルライセンスのために時間を使おうとします。
大切なのは”何で成功したいか?を自分でよく落とし込んで腹をくくり、努力して、その先の発展のために、ダブルライセンスが必要なら頑張ればいいだけです。
勉強ばかりして、自分に言い訳していないか?
良く自分で自分に問いかけてみてください。
と、ここまでは安易なダブルライセンス取得に対しての注意点を述べさせていただきましたが、独立、開業ではなく、転職やキャリアアップのためにダブルライセンス取得を考えている方もいらっしゃると思います。
その場合には、どんな資格の組み合わせだと良いのか、についてご紹介させていただきます。
ダブルライセンスで相性のいい資格
難易度の高い資格でも相性が悪い資格だと、せっかく取得しても宝の持ち腐れになる場合もあります。
組み合わせることで、思わぬ効果が期待できる資格についてポイント別に考えてみます。
同分野ライセンスの組み合わせ
同じ分野、あるいは関連性のある資格を組み合わせると、知識に1+1以上の相乗効果がうまれ、広い分野の業務を担当できたり、質の高い提案が出来るようになります。小さな企業では特に貴重な人材として重宝がられますし、自営業なら自分自身のブランディングに役立ちます。何の分野のプロなのか、専門性の高さが強く印象付けられます。
あらゆる分野で様々なダブルライセンスが考えられますがいくつかご紹介します。
●調理師+フードコーディネーター
●社会保険労務士+キャリアコンサルタント
●司法書士+相続マイスター
●建築士・インテリアコーディネーター
●建築士+宅地建物取引士
●税理士+社会保険労務士
●中小企業診断士+
●栄養士+薬膳インストラクター
●薬剤師+アロマテラピー
●美容師+メイクアップアドバイザー
●キャリアコンサルタント+心理カウンセラー
●マンションリフォームマネージャー+宅地建物取引士
●パティシエ+ワインソムリエ
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異分野ライセンスの組み合わせ
あえて別の分野の資格を持つことで、まるで劇的な化学反応が起きるように、新規事業の立ち上げにつながったり、自営業なら、今まで世の中になかった仕事そのものを創り出せる可能性もあります。
既に持っている資格と、たまたま自分の趣味や好きなこと、ライフワークなどを掛け合わせて将来性や意外性があるようなら、検討してみる価値があります。
ただし、それだけ自分のキャラクターというか、個性が問われる訳で、安易に何でもいいかというと難しいですね。
組み合わせは、既成概念にとらわれず考えてみると無限大ですが、ここでは一例をご紹介します。
●宅地建物取引士+ファイナンシャルプランナー
●看護師+栄養士
●福祉住環境コーディネーター+ケアマネージャー
●建築士+ファイナンシャルプランナー
●保育士+看護師
●税理士+ITパスポート
●介護士+美容師
●看護師+インテリアプランナー
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私の周囲のダブルライセンス
いろいろご紹介してきましたが、筆者の周囲の建築業界では(私自身もそうですが)建築士にプラスして、インテリア関係の資格や不動産関係の資格をダブルライセンスで持ち、活用している人は多数います。
その他、友人には…
●学生時代に取得した保育士の資格に加えて、子育て中に勉強した英語のTOEICを活かし幼児対象の英語塾を運営
●看護師の資格にヨガインストラクターをもち、専門用語で効果を説明するのが説得力抜群で、大繁盛のヨガ教室を運営
●鍼灸師の資格を持っていて、薬膳マイスターの資格を取得し「医食同源」をアドバイスできるスタッフとして勤務先の治療院で働く
などそれぞれが他との差別化にダブルライセンスを有効に使って活躍しています。
ポイントは、自分の進むべき方向を定め、その成功のための手段のひとつとして資格を取っていることです。
資格は取ってからがスタートです。間違っても資格をとることを目的にしないようにして下さい。
まとめ
【資格マニアにならない!】
ダブルライセンスの注意点
●ダブルライセンスのメリット
- 顧客からの要望をまとめて自分一人で対応できる
- 自分のブランディングや転職に有利
●ダブルライセンスのデメリット
- 時間と費用がかかる
- 資格マニアと取られる可能性もあり
ダブルライセンスで独立開業。成功する考え方
●資格だけでは仕事はこない
- 独立、開業なら資格だけでは仕事はこないと覚悟しよう。安易に資格をたくさん持てば仕事が来るとは考えないように。
●メインの仕事が上手くいってからで遅くない
- ダブルライセンス取得のまえにまずは1つ目の資格でしっかり仕事を取っていくことが大事。
●ダブルライセンスに逃げるな!
- 勉強ばかりして、自分に言い訳していないかをふりかえる。
ダブルライセンスで相性のいい資格
●同分野ライセンスの組み合わせ
- 同じ分野、あるいは関連性のある資格を組み合わせると、何の分野のプロなのか、専門性の高さが強く印象付けられる。
●異分野ライセンスの組み合わせ
- 既に持っている資格と自分の趣味やライフワークなどを掛け合わせると意外な将来性も。
大事なのは、自分が何に向かってどういった戦略で進むのか?をきちんと自覚した上で、2つめ、3つめの資格取得を考えることです。
安易に資格学校の煽りやネット情報に振り回されることなく、限られた時間とチャンスを活かして、自分の人生を構築していっていただけたら、と願います。この情報が少しでもお役にたちますように。。。。
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