設計事務所で働く建築士の”アラフィフりすこ”です。
「建築模型士の資格講座」って良く新聞広告で目にしますね。
副業やパート代わりあるいは転職のために「申し込もうかな~」って、もし考えている人がいたら。。。。
ちょっと待ってください!!!
建築模型士って何?
資格は必要なの?
実際に仕事はあるの?
なかなか一般の方にはわかりにくい疑問を実際に建築模型に囲まれて毎日仕事をしている筆者がお知らせします!
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目次
建築模型士って何?
建築模型には4つの種類がある
まずは建築模型にも種類があるのでちょっとそのご説明を。。
2)大学で建築を学ぶ学生が授業の一環として勉強のためにつくる模型。主に公共施設の計画など。
3)設計事務所、ハウスメーカー、工務店が建て主さまにこれから建てる家のイメージを説明するためにつくる模型。主に個人住宅対象。
ザックリ言って、以上の3種類があります。
で、新聞広告の建築模型士講座では3)の個人住宅を計画する際に作る模型を作る技術者のことを「建築模型士」とよんでいます。
建築模型士って資格は必要なの?
資格は必要ではありません
まずは建築模型士っていう資格は資格会社が民間で作った資格です。
公的資格では無いので建築模型を作る際に必要ではありません。
そもそも業界では全く知られていません。
建築模型を作るには、建築の基本的な知識と手先の器用さ、経験が必要なだけで「建築模型士」という資格は必要ではありません。
建築の基本的な知識が必須
そして、手先が器用とか細かな作業が好きとか、そういうレベルの技術的な事よりも、むしろまずは建築の基本的な知識が必須になります。
建築的の基本的な知識というのは、
・屋根と外壁がどのように接続されるものなのか
・窓やドアがどのように取りつくものなのか。
・基礎とポーチの段差はどうなっているのか。
そういった事が理解できないと、発注側(設計事務所や工務店)と図面を見ながらの意志疎通が出来ないので、仕事としての建築模型は作れません。
建築模型士の仕事の需要はあるの?
建築模型の需要が減っている
最近はCGやバーチャルリアリティーなどの発達もあって建築模型を必要とする事がとても減っています。
もともと模型をあまり活用してこなかった、ハウスメーカーや工務店さんにはほとんど需要は無くなっています。
設計事務所では必ず作るのですが、事務所内のスタッフで作ります。
↓これがうちの事務所で実際にスタッフが作った建て主さんに見せるための模型
東京の大きな設計事務所だと専門の模型製作会社に外注する事もありますが、それは個人住宅レベルの建物ではなくて大きなビルなどですから、通信教育の講座で学んだレベルの技術では製作できません。
在宅で仕事を受注するのは至難の業
まれに独立して建築模型造りだけを生業にしている方がいらっしゃいます。
ネットで検索したら「この道20年です」というブログ記事をみつけました。
ただ、そのブログ記事も10年前から更新されていない様子ですし、そもそも前職で建築模型を作る経験を積んでからの独立の様です。
3Gプリンターも安価になってきた今現在、外注で仕事があるとは思えません。
建築模型士の技術が建築関係への転職に有利か?
これは、無いよりはあった方がマシかもしれません。
営業などでの転職志望なら、建築への関心の高さを多少はアピールできるかもしれません。
ただし、ハウスメーカーや工務店にはそもそも模型の需要が無いので、技術そのものには、あまり関心を持ってもらえないはずです。
むしろ、建築士の資格はすぐには取れないとして他の役立つ技術としてなら、CAD(PCソフトで図面を描く技術)やCGを作れる技術の方がよほど重宝がられます。
もし建築関係に転職したいなら、そちらの勉強をした方が有利かと思います。
趣味や自分の家の模型を作りたい!ならOK
この記事でご紹介したのは、通信講座で「建築模型」を学んで建築模型士の資格で仕事の需要があるかどうか?の答えです。
もしあなたが講座を受ける事で。。。
「建築模型の体験がしてみたい」
「趣味として自分の家を作ってみたい」
という事ならとても良い体験型講座かな、と思います。
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まとめ
〇「建築模型士」というのは建築模型をつくる技術者のこと。
〇建築模型をつくるのに資格は必要ない。
〇実際には建築模型の需要(外注とか内職とか)はほとんどない。
〇建築関係への転職の際にもあまり注目されない。
以上、建築模型士の通信講座を受ければ、在宅で仕事を受注したり、内職にしたり出来るかな?転職に有利かな?
と考えている方に、業界での建築模型の仕事の需要や資格の必要性をお伝えしました。
お役に立てればうれしいです。
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