立地適正化計画は家を建てるなら要チェック!建築士がわかりやすく説明

立地適正化計画1

住宅ローン金利は低水準で消費税UPも目前の現在、「今こそマイホームを!!」とお考えの方、こだわりたいことのひとつが、どこに住むか?ですよね。

もともと、マイホームを資産と考えるなら、その価値の大部分は立地で決まります

その立地を考える上でとても重要なのが「立地適正化計画」です。でも新しい(2016年制定)法律なので、まだあまり知られていません。

これを知らずに、不動産を決めると、後から大後悔するかも?!

建築士の筆者がなるべく専門用語を使わずにわかりやすく説明します。

まずはちゃんと知って、賢いマイホーム計画に役立ててくださいね。

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立地適正化計画とは

立地適正化計画2

不動産業界人にとっては常識ですが、一般的にはあまり浸透していない立地適正化計画

ザックリいうと、街を住むべき場所とそうでない場所を明確に分けることです。

住むべき地域を「居住誘導区域」といいます。

居住誘導区域とは、その名の通り”居住を誘導すべき区域”として定められた区域のことです。

居住誘導区域では、今後もインフラ整備や公共交通の確保な、行政の生活サービスなどが維持されますが、居住誘導区域外では、その対象外となり、やがてゴミ収集車がこなくなるような状況も考えられます。

つまり、居住誘導区域以外に住むことは、将来の住環境に不安が残るということです。

これ、大事なことですよね。

詳しく説明します。

なぜ立地適正化計画ができたのか?

これはズバリ、根っこは日本の少子高齢化問題です。

これからの日本はこれから急速に人口減少が進みます。

そうなると市区町村の税収は減収。

つまり各自治体は財政難になっていきます。

するとどうなるかというと、現在と同じレベルでの住環境インフラ(道路や上下水道やガス管、公園や公民館など)の整備や維持が、近い将来は出来なくなるんですね

わずかな世帯がまばらにしか住んでいない郊外のひと地域のために、莫大な経費をかけてインフラ整備・維持をするというのは、これからは期待できません。

そこで、医療・福祉施設、商業施設や住居等を一定の範囲にまとめて 、コンパクトなまちづくりを進めていくために立地適正化計画制度が創設されました。

そこで!

住民が中心部から郊外まで広い範囲に分散して住んでいるから、インフラに費用が無駄にかかる。

人の住むエリアを計画的になるべく市街地の中心部に誘導して、一定のエリアに集中的に住んでもらう。

そうやって”人が住むエリアを狭めて、都市機能を中心部にまとめて効率的に税金を使えるようにしよう!”国が主導して進めているのが立地適正化計画です。

地方だけの問題ではない

インフラの維持管理の問題が深刻なのは、いわゆる田舎の小さな町だけではありません。

高度成長期に住宅団地などの開発で街が郊外にどんどん広ってきたものの、現在は少子高齢化が進んで若い人が住まなくなり、空き家が増えてきた都市近郊のベッドタウンにも同じ問題が起きています。

なにしろ人口密度が半分になると、住民1人当たりの道路や下水道の維持更新費は2倍になります。

下の図をみて下さい。

↓↓↓↓

人口密度と一人あたりの行政コスト

まあ、広いところにポツンポツンと家があれば、すべての効率はものすごく落ちますよね。

街のすみずみまで道路や学校をこれまでと同じように維持管理していくのは無理があります。

なぜ今、立地適正化計画なのか?

この郊外化によるデメリット解決のために、住まいや公共施設、商業施設、医療施設などを一定エリアの中に密集させ、都市機能の密度を高くして、徒歩や公共交通での移動がしやすい街づくりを「コンパクトシティ構想」といいます。

「コンパクトシティ構想」は以前から国が検討していましたが、2016年に「都市再生特別措置法」という法律が改正され、「立地適正化計画」が作られて、各自治体で一気に広がり始めました。

そこには、急激な地方都市の人口減少や空き家問題が大きな原因になっています。

もちろん、数年程度で結果がでるわけではないので、数十年単位の長期計画になります。

立地適正化計画の落とし穴

居住誘導区域

立地適正化計画の落とし穴は、居住誘導区域ではない区域が、将来的に行政からケアされなくなることです。

現在はそこそこの住環境でも、将来、道路の補修がされなかったり、小中学校、公民館や児童館が統廃合で遠くまでいかないとサービスが受けられない状態になる可能性もあります。

そんな場所に不動産を買うと、将来どうなるか?。。。。

近くのバス停にバスが通らなくなり陸の孤島のように取り残されることも考えられます。

もちろん資産価値は暴落しますので、売却は難しくなります。

そんなことになったら、本当に困りますよね。

もちろん、「田舎暮らしが希望だから、将来、ちょっとくらい不便になっても気にしない」とか「実家の近所だから絶対にこのエリアがいい」とか。

不動産選びにはいろんな要望があるので、居住誘導地域でなければ土地を買うのはダメ、ということはありません。

ただ、生活の便利さや資産価値に重きをおいているなら、土地を買う前には絶対に確認しましょう!

ただし、土地の売買の際に不動産屋さんが説明してくれる資料(重要事項説明書)には立地適正化計画について記載されていません。

ええっ~!!?ですよね。

なぜでしょうか?

それには理由があります。

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土地や家の購入時に必ず自分で確認

立地適正化計画の確認方法

立地適正化計画の確認方法

立地適正化計画について、不動産会社に法的な説明義務はありません。

詳しくいうと、ある一定規模以上の建物(1000㎡以上)や3戸以上の分譲住宅を建築する場合は、都市再生特別措置法第 88 条第1項により届け出義務があるので、宅地建物等の取引における重要事項説明の対象となりますが、通常の大きさの1戸建て用の土地や分譲住宅なら、説明義務がないのです。

ですから、自分でしっかり質問したり調べたりしないと、知らずに居住誘導区域外の不動産を買ってしまう可能性もあるわけです。

現在はそこそこ住宅が立ち並んでいるエリアでも、注意が必要です。

民間の不動産開発会社は、住まい手の10年20年先のことまで考えていません!むしろ、将来売りにくくなる土地なら今のうちに売ってしまいたいのが本音です。

国土交通省のサイトでは立地適正化計画に着手している自治体の情報を閲覧できるので、不動産を買う前に必ず確認してください!

国土交通省|立地適正化計画制度

国土交通省|立地適正化計画の作成状況

例えば東京都では、18年3月時点では、日野市、福生市、府中市、八王子市が。大阪府では吹田市、高槻市、守口市、枚方市が取り組みを始めている。他の都道府県では札幌市や仙台市など政令指定都市でも立地適正化計画を作成。

国土交通省の公開資料によると、すでに全国407の自治体が着手し、161の自治体が計画の作成を公表しています。

また今は計画していなくても、今後ぞくぞくと計画する都市も出てくる予定です。

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居住誘導区域の不動産を見極める方法

居住誘導区域の見極め方

これから不動産を買うなら、「居住誘導区域」にしたいですよね。

必ず国交省のHPであなたが住もうと思っている自治体を調べてみてください。

問題はまだ取り組んでいない、あるいは取り組み始めたけれど計画を公表していない場合です。

どうしたら、居住誘導区域に指定される土地かどうかを見極めれるのでしょうか?

これに関しては、絶対とは言い切れませんが、大きな駅の周辺で、公共施設がすでに密集しているエリアが「居住誘導区域」に指定される可能性が高い、と考えれば間違いないでしょう。

確かにそのような場所の物件は価格が高いですね。

それでも、安いからといって買った家の周辺が公共インフラから取り残されて「安物買いの銭失い」と後悔しないためには、十分注意して土地を選択していただきたいと思います。

まとめ

いかがでしたか?

マイホームを資産と考えるなら、とても重要なのが「立地適正化計画」です。

これを知らずに、不動産を決めると、後から大後悔するかも?!

土地を買うなら居住誘導区域」

今回は家を建てるには、立地適正化計画がいかに大事かをご紹介しました。

これで不動産選びに少しだけ自信がついたかと思います。

ぜひ参考にしてみて下さいね。

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